雪道に強い!四駆車の選び方とおすすめ車種

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冬になると、美しい雪景色が広がる一方で、多くのドライバーを悩ませるのが雪道の運転です。
凍結した路面や、降り積もった雪によるスリップ、坂道での発進困難など、ヒヤリとする場面は誰しも経験したくないものでしょう。
そんな不安を和らげ、冬のドライブをより心強いものにしてくれるのが「四輪駆動車」、いわゆる「四駆(4WD)」です。

四駆と聞くと、本格的なオフロード走行や特別な車というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、近年では私たちの生活に身近な多くの車種に四駆の選択肢が用意されています。
しかし、一言で四駆といっても、その仕組みや得意なことは様々です。

また、車高やタイヤ、燃費といった要素も、雪道を快適に走る上では欠かせないポイントとなります。
この記事では、雪道運転に心強さを与えてくれる四駆の基本的な知識から、後悔しないための具体的な選び方、さらにはタイプ別におすすめの車種の考え方、そして最も重要な安全運転の注意点まで、幅広く解説していきます。
自分のライフスタイルや使い方に最適な一台を見つけ、冬のお出かけを安全に楽しむための参考にしていただければ幸いです。

目次

そもそも四駆(4WD)とは?雪道で頼りになる理由

四駆の基本的な仕組み

四駆(4WD)とは、エンジンからの力を四つのタイヤ全てに伝えて駆動する方式のことです。
一般的な車に多い二駆(2WD)が、前輪または後輪のどちらか二つのタイヤだけで車を動かすのに対し、四駆は四輪全てが路面を捉えて前進する力に変えます。

この仕組みにより、四つのタイヤがそれぞれ地面をしっかりと掴むため、力が分散され、一つのタイヤが滑りやすい状況でも他のタイヤが補ってくれます。
このため、雪道や凍結路のような滑りやすい路面でも、安定した走行性能を発揮しやすいのが大きな特徴です。
特に、雪が積もった坂道での発進時など、タイヤが空転しやすい場面で、その真価を感じることができるでしょう。

二駆(2WD)との違いはどこにある?

四駆(4WD)と二駆(2WD)の最も大きな違いは、前述の通り、駆動するタイヤの数にあります。
この違いが、特に滑りやすい路面での走行安定性に大きく影響します。
例えば、雪道での発進時、二駆の場合は二つの駆動輪が空転してしまうと、前進することが困難になります。

一方、四駆は四つのタイヤに駆動力が伝わるため、一部のタイヤが滑っても残りのタイヤが路面を捉え、スムーズに発進しやすい傾向にあります。
また、カーブを曲がる際も、四輪でしっかりと路面を掴むことで、車体のふらつきを抑え、より安定した姿勢を保ちやすくなります。
もちろん、二駆には燃費が良い、車両価格が比較的安いといったメリットもありますが、雪道での安心感を優先するなら、四駆の安定性は非常に魅力的と言えるでしょう。

なぜ雪道でも安定して走りやすいのか

四駆が雪道で安定して走りやすい理由は、四つのタイヤが持つ「駆動力」と「グリップ力」を最大限に活用できるからです。
雪道のような滑りやすい路面では、タイヤが路面を掴む力(グリップ力)が著しく低下します。
このような状況で、二駆のように二つのタイヤだけに大きな駆動力をかけると、タイヤがグリップ力の限界を超えて空転しやすくなります。

これに対し、四駆は駆動力を四輪に分散させるため、一つ一つのタイヤにかかる負担が軽減されます。
その結果、タイヤが空転しにくく、滑りやすい雪道でもしっかりと前進する力を得られるのです。
この「力を分散させて、滑りにくくする」という考え方が、雪道における四駆の最大の強みであり、発進、加速、コーナリングといった様々な場面で安定した走行を支える基本原理となっています。

知っておきたい四駆システムの種類とそれぞれの特徴

普段使いにも便利な「スタンバイ式四駆」

スタンバイ式四駆は、現在の四駆モデルで最も多く採用されているシステムの一つです。
この方式の大きな特徴は、通常は燃費の良い二駆(主に前輪駆動)で走行し、雪道や雨道などで前輪がスリップを検知した際に、自動的に後輪へも駆動力を配分して四駆状態に切り替わる点にあります。
常に四駆で走行するわけではないため、燃費の悪化を最小限に抑えられるのが最大のメリットです。

ドライバーが特別な操作をする必要なく、必要な時だけ四駆のサポートが受けられるため、普段は街乗りがメインで、たまに雪の降る地域へ出かけるといった方に適しています。
多くのSUVやミニバン、コンパクトカーで採用されており、日常生活の利便性と雪道での安心感を両立させたい場合に有力な選択肢となるでしょう。

悪路走破性が高い「パートタイム式四駆」

パートタイム式四駆は、ドライバー自身の操作によって二駆と四駆を任意で切り替えることができるシステムです。
舗装された乾いた道路では燃費の良い二駆で走行し、雪が深い道や未舗装の悪路など、強い駆動力が必要な場面でレバーやスイッチを操作して四駆に切り替えます。
このシステムは構造が比較的シンプルで頑丈なため、本格的なオフロード走行を想定した車種や、一部の軽トラックなどに採用されています。

四駆モードでは、前輪と後輪が直結に近い状態で回転するため、非常に高い走破性を発揮するのが特徴です。
ただし、乾いた路面で四駆のまま走行すると、曲がる際にタイヤの回転差を吸収できず、車に負担がかかるため、路面状況に応じた適切な切り替えが求められます。

常に安定した走りを実現する「フルタイム式四駆」

フルタイム式四駆は、その名の通り、常に四輪に駆動力を配分して走行するシステムです。
エンジンのパワーは常時全てのタイヤに伝えられており、雪道や雨天時はもちろん、乾いた舗装路での高速走行時においても、非常に高い走行安定性を誇ります。

路面状況の変化に左右されにくく、ドライバーは駆動方式を意識することなく、常に安定した走りの恩恵を受けることができます。
特に、カーブでの安定感や、急な天候の変化に対応する能力は他の方式より優れていると言えるでしょう。

一方で、常に四輪を駆動させるため、他の方式に比べて部品点数が多くなり、燃費や車両価格の面ではやや不利になる傾向があります。
走行性能と安定性を最優先に考える方に適したシステムです。

後悔しない!雪道に適した四駆車選びの4つのポイント

ポイント1:最低地上高(車高)を確認しよう

雪道を走る上で、四駆システムと同じくらい重要になるのが「最低地上高」、つまり地面から車体の一番低い部分までの高さです。
どれだけ優れた四駆システムを搭載していても、車高が低いと、降り積もった雪や除雪後の雪の塊(わだち)に車体の底が接触し、動けなくなってしまう可能性があります。
特に、まだ誰も走っていない新雪の道や、わだちが深くなった道を通る機会が多い場合は、この最低地上高が走行の可否を分けることもあります。

一つの目安として、SUVなどでよく見られる180mm以上の最低地上高があれば、多くの雪道で安心して走行しやすいでしょう。
自分の住んでいる地域や、冬に出かける場所の積雪量を考慮して、十分な余裕のある車高のモデルを選ぶことが大切です。

ポイント2:自分のライフスタイルに合った車種タイプを選ぶ

四駆という機能だけでなく、車全体の形、つまり「車種タイプ」を自分の生活スタイルに合わせて選ぶことも、後悔しないためには不可欠です。
例えば、主に一人での通勤や買い物が中心であれば、小回りが利き、維持費も比較的安い軽自動車やコンパクトカーの四駆モデルが合理的でしょう。

一方、家族でスキーやスノーボードなどのウィンタースポーツに出かけることが多いなら、人と荷物をたくさん積めるミニバンやSUVが適しています。
ミニバンであれば室内空間の広さが、SUVであれば高い悪路走破性が、それぞれの場面で役立ちます。
このように、誰が、何人で、どんな目的で車を使うのかを具体的にイメージすることで、数ある四駆モデルの中から、自分にとって本当に使いやすい一台を見つけることができます。

ポイント3:燃費や維持費も忘れずにチェック

雪道での安心感を与えてくれる四駆ですが、一般的に同じ車種の二駆モデルと比較すると、車両価格が少し高価で、燃費もわずかに低下する傾向にあります。
これは、四輪を駆動させるための部品が追加されることで、車体重量が増加するためです。
購入時の費用だけでなく、その後のガソリン代や、車種によっては税金、タイヤの購入費用といった維持費も変わってきます。

そのため、四駆を選ぶ際には、カタログに記載されている燃費の数値を必ず確認し、年間の走行距離などからおおよそのガソリン代を試算してみると良いでしょう。
雪道を走る頻度がそれほど高くないのであれば、燃費性能に優れたスタンバイ式四駆を選ぶなど、安心感と経済性のバランスを考えることが、長期的に満足できる車選びにつながります。

ポイント4. 安全運転をサポートする機能の有無

近年の自動車には、安全運転を支援するための様々な先進技術が搭載されています。
特に滑りやすい雪道では、これらの機能が大きな助けとなることがあります。

例えば、カーブでの横滑りを防ぐ「横滑り防止装置(ESC)」は、今やほとんどの車に標準装備されており、雪道での安定性を高めてくれます。
また、雪で視界が悪い時に前方の車や歩行者を検知して衝突のリスクを減らす「衝突被害軽減ブレーキ」や、雪道の坂道発進を補助する「ヒルスタートアシスト」なども心強い機能です.。

もちろん、これらの機能はあくまで運転を補助するものであり、過信は禁物ですが、万が一の事態に備えるという意味で、どのような安全機能が搭載されているかを確認しておくことは、雪道を走る上での安心材料の一つとなるでしょう。

【タイプ別】雪道での活躍が期待できる車種の例

街乗りからレジャーまでこなす「SUV」

SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)は、現在の四駆選びにおいて最も人気のあるタイプの一つです。
その魅力は、何と言ってもバランスの良さにあります。多くのモデルで高めの最低地上高が確保されており、深い雪道やわだちでの走破性に優れています。

それでいて、乗り心地や静粛性も乗用車に近く、日常の街乗りから高速道路を使った長距離移動まで快適にこなせます。
荷室も広く、スキーやキャンプ道具といった大きな荷物も積みやすいため、冬のアウトドアレジャーを楽しむ方には最適です。
燃費性能に配慮したスタンバイ式四駆から、本格的な悪路走行も視野に入れたフルタイム式四駆まで、様々な四駆システムを選べるモデルが多いのも特徴で、幅広いニーズに対応できる万能性が支持されています。

日常の使い勝手も良い「軽自動車」

「軽自動車で雪道は大丈夫?」と心配される方もいるかもしれませんが、現在の軽自動車には優れた四駆性能を持つモデルが数多く存在します。

軽自動車の四駆のメリットは、まずその経済性とコンパクトさにあります。
車両価格や税金、保険料といった維持費が安く、狭い道や駐車場での取り回しも非常に楽です。
特に、降雪地帯の生活道路など、道幅が広くない場所では、その小さなボディが大きな武器になります。

車高を高めに設定したSUV風のモデルも増えており、わだちの深い雪道にもしっかりと対応できます。
パワーの面では普通車に一歩譲る部分はありますが、日常生活の範囲内で雪道を走る機会が多い方にとっては、経済性と実用性を両立した非常に賢い選択肢と言えるでしょう。

家族でのお出かけに便利な「ミニバン」

家族みんなで冬のお出かけを楽しみたい、そんなニーズに応えてくれるのが四駆のミニバンです。
ミニバンの最大の魅力は、その広大な室内空間と多彩なシートアレンジにあります。
3列シートを備えたモデルであれば、大人数での移動も快適で、大きな荷物も余裕をもって積み込めます。

かつてはミニバンに四駆の選択肢は多くありませんでしたが、現在では主要なモデルのほとんどに四駆設定があり、ファミリー層の雪道での移動を力強くサポートしています。
スライドドアは、狭い場所での乗り降りや、子供を抱えたままでの開閉がしやすく、冬の厚着をした状態でも非常に便利です。
家族の安全と快適性を第一に考えるなら、四駆のミニバンは非常に頼りになる存在です。

四駆車でも過信は禁物!雪道を安全に運転するための注意点

「急」のつく運転は避けるのが基本

四駆車は確かに雪道での発進や直進安定性に優れていますが、万能ではありません。
特に「止まる」性能については、二駆車と大きな差はないと考えるべきです。雪道や凍結路では、「急発進」「急ブレーキ」「急ハンドル」といった「急」のつく操作は、スリップの最大の原因となります。
四駆だからと油断して速度を出しすぎたり、急なハンドル操作をしたりすれば、簡単にコントロールを失ってしまいます。
運転の基本は、とにかく「丁寧で穏やかな操作」を心がけることです。
アクセルもブレーキも、じわりと踏み込むように意識し、車間距離は乾いた路面の2倍以上を保つなど、常に余裕を持った運転をすることが安全につながります。

スタッドレスタイヤの装着は忘れずに

雪道を走る上で、四駆システム以上に重要なのが「スタッドレスタイヤ」です。
四駆はあくまで前に進むための力を補助するものですが、タイヤは車と路面が接する唯一の部分であり、曲がる、止まるといった全ての基本性能を左右します。

いくら高性能な四駆車でも、夏用タイヤのまま雪道を走るのは非常に危険です。
夏用タイヤは低温になるとゴムが硬化し、グリップ力をほとんど失ってしまいます。必ず、雪が降る前に、全てのタイヤをスタッドレスタイヤに交換してください。
また、スタッドレスタイヤも経年劣化で性能が落ちます。
溝の深さやゴムの硬さを定期的に点検し、適切なタイミングで新しいものに交換することが、冬の安全運転の絶対条件です。

事前の情報収集と準備を徹底する

安全な雪道ドライブは、ハンドルを握る前から始まっています。
出かける前には、必ず天気予報や交通情報を確認し、目的地の天候や道の状況を把握しておきましょう。
大雪が予想される場合や、通行止めの可能性がある場合は、無理に出かけないという判断も重要です。

また、万が一の事態に備えて、車内に準備をしておくことも大切です。
解氷スプレーやスノーブラシはもちろんのこと、車が雪で動けなくなった(スタックした)時のためのスコップや牽引ロープ、長時間車内で待機する場合に備えての防寒着やブランケット、非常食などを用意しておくと安心です。
これらの事前の情報収集と準備が、いざという時に自分自身を守ることに繋がります。

まとめ

今回は、雪道に強い四駆車の選び方から、安全な運転の注意点までを解説しました。
四駆は、四つのタイヤ全てで路面を捉えることで、滑りやすい雪道でも安定した走行をサポートしてくれる心強い存在です。
そのシステムには、燃費と利便性のバランスが良い「スタンバイ式」、悪路走破性に優れる「パートタイム式」、常に最高の安定性を発揮する「フルタイム式」といった種類があり、それぞれの特徴を理解することが、自分に合った一台を見つける第一歩となります。

また、車を選ぶ際には、四駆のシステムだけでなく、雪のわだちを乗り越えるための「最低地上高」や、自分の生活スタイルに合った「車種タイプ」、そして長期的に関わってくる「燃費や維持費」といったポイントを総合的に考えることが後悔しないための鍵です。
SUV、軽自動車、ミニバンなど、それぞれのタイプに四駆の選択肢があり、利点も異なります。

しかし、最も忘れてはならないのは、どんなに優れた性能を持つ四駆車であっても、過信は禁物だということです。
安全の基本は、スタッドレスタイヤの装着を徹底し、「急」のつく操作を避ける丁寧な運転を心がけることにあります。事前の情報収集や準備も欠かせません。
これらの知識と準備をしっかりと行うことで、四駆車は冬の頼れるパートナーとなり、雪の季節の行動範囲を安全に広げてくれるはずです。
この記事が、あなたの冬のカーライフをより豊かにするための一助となれば幸いです。

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