五感で楽しむ車選び!見る・触る・聞くのポイント

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車選びと聞くと、燃費や価格、デザインといったカタログスペックに目が行きがちです。
もちろん、それらも大切な要素ですが、本当に自分に合った一台を見つけるためには、五感をフル活用することが欠かせません。
目で見て手で触れて、耳で聞くことで、スペックだけでは分からない車の個性や魅力を感じ取ることができます。

例えば、カタログ写真では同じように見えても、実物の塗装の輝きや深みは全く異なります。
また、シートに座った時のフィット感や、ハンドルを握った時のしっくりくる感覚は、実際に試さなければ決して分かりません。

このように、数値化できない「感覚」の部分に目を向けることで、初めて自分との相性が見えてくるのです。

この記事では、後悔しない車選びのために、五感を使った具体的なチェックポイントを分かりやすくご紹介します。
これから紹介するポイントを参考に、あなたにとって最高のパートナーとなる一台を探してみてください。

目次

まずは視覚から!「見る」ことで分かる車の状態と個性

全体の印象を左右するエクステリア(外装)のチェックポイント

車の外装は、その車の「顔」とも言える部分であり、所有する満足度に大きく影響します。
カタログやウェブサイトで見るのと実物とでは、色の印象やボリューム感が異なることが少なくありません。

まずは少し離れた場所から車全体を眺め、ボディ全体のプロポーションやデザインのバランスが自分の好みに合うかを確認します。

次に、車に近づいて、ボディパネルの継ぎ目である「チリ」が均一な間隔で揃っているかを見てみましょう。
ここの精度が高い車は、組み立ての品質も高い傾向にあります。

また、塗装の表面を様々な角度から見て、ムラやゆず肌と呼ばれる凹凸がないか、深みのある輝きがあるかを確認することも大切です。

特に中古車の場合は、小さな傷や凹み、塗装の補修跡がないかを入念にチェックする必要があります。
晴れた日中だけでなく曇りの日や夕方など、異なる光の条件下で見るとまた違った表情が見えてくるのでおすすめです。

エクステリア チェックリスト

確認ポイント具体的なチェック内容
全体のバランス少し離れて全体のデザインやボリューム感を確認する。
塗装の質色ムラ、輝き、深みを様々な角度から見る。
パネルの継ぎ目ドアやボンネットなどの隙間(チリ)が均一か確認する。
傷・凹み(中古車)光を反射させながら、小さな傷や補修跡がないか探す。

毎日過ごす空間だからこそ重要なインテリア(内装)の質感

インテリアの質感は、運転中の快適性や満足感に直接結びつく重要な要素です。
なぜなら、運転中は常に内装が視界に入り、ステアリングやスイッチ類など体の様々な部分が触れるからです。

まずは、ダッシュボードやドアの内張りに使われている素材に注目してみましょう。
指で軽く押してみて、硬いプラスチックなのか、それとも弾力のあるソフトな素材なのかを確認します。
ソフトな素材が使われていると、一般的に上質な印象を与えます。

また、ステアリングやシフトノブが本革巻きであれば、その手触りや縫製の丁寧さも見ておきたいポイントです。
プラスチック部品同士の合わせ目の精度や、スイッチを押した時の感触も、車の品質を感じる上で見逃せません。

ただ単に高級感を求めるだけでなく、デザインや色合いを含めて自分が落ち着ける空間かどうかが何よりも大切です。
これから長く時間を共にする空間だからこそ、自分の感性に合うかどうかをじっくりと確かめてください。

見落としがち?メーターの視認性や収納スペースの使いやすさ

デザインの華やかさに気を取られ、意外と見落としがちなのがメーターの見やすさと収納の利便性です。
しかし、これらの要素は日々の運転における快適さを大きく左右します。

まずは運転席に座り、自分のドライビングポジションに合わせた状態で、メーターパネルがステアリングに隠れずにしっかり見えるかを確認してください。
速度やエンジン回転数といった重要な情報が、瞬時に、そして直感的に読み取れるデザインになっているかは非常に重要です。
デジタルの表示形式や文字のフォントが自分の好みと合うかもチェックしておくと良いでしょう。

次に、収納スペースです。
スマートフォンや飲み物、財布といった、普段よく使う小物を置くための場所が、使いやすい位置に確保されているかを確認します。

グローブボックスやセンターコンソールの容量は十分か、ドアポケットにはどれくらいの物が入るかなど、実際の利用シーンを具体的に想像しながらチェックすることが後悔しないためのコツです。

次に触覚で確かめる!「触る」ことで深まる車への理解

長時間の運転でも快適?シートの座り心地と素材感

シートの座り心地は、運転の疲労度に直結する最重要ポイントの一つと言っても過言ではありません。
たとえ短時間の試乗であっても、意識して確認することが大切です。

まずはシートに深く腰かけて、お尻や背中、腰回りがしっかりとサポートされているかを感じてみてください。
体の一部に圧力が集中していたり逆に隙間が空いてしまったりすると、長時間の運転で疲れや痛みの原因になることがあります。

シートの硬さも重要な要素で、柔らかすぎて体が沈み込むタイプも硬すぎて突き上げを感じるタイプも、人によっては合いません。

また、太ももの裏側がシートの前端に圧迫されないかもチェックしましょう。
素材も大切で、ファブリック(布)、本革、合成皮革など、それぞれ肌触りや通気性が異なります。
夏場の蒸れにくさや冬場の冷たさなども考慮して、自分の好みに合う素材を選びます。

リクライニングやシートリフターなどの調整機能を実際に動かして、最適なポジションが取れるかどうかも必ず確認してください。

しっくりくる?ハンドルやシフトノブの握り心地

ハンドルやシフトノブは、運転中に最も長く触れている部分です。
これらの握り心地が自分に合っているかどうかは、運転の楽しさや車との一体感に大きく影響します。

まずはハンドルを握ってみて、その太さが自分の手の大きさに合っているかを確認します。
太すぎると握りにくく、細すぎると頼りなく感じることがあります。
素材もウレタンや本革など様々で、特に本革の場合はしっとりとした感触が手に馴染むかどうかを感じてみてください。
ステアリングに付いているスイッチ類も、自然に指が届く位置にあるか、押しやすいかを試してみましょう。

次にシフトノブです。
オートマチック車であっても、発進時や駐車時など、操作する機会は必ずあります。
手のひらに自然に収まる形状か、操作した時に適度な重さや節度感があるかを確認します。

これらの操作感がしっくりくるだけで、車を操っているという感覚がより強まり、毎日の運転が心地よいものに変わっていくはずです。

押した感触は?スイッチ類の操作フィーリング

エアコンのダイヤルやパワーウィンドウのスイッチなど、車内には多くの操作スイッチが存在します。
一つ一つのスイッチを押したり回したりした時の「操作フィーリング」は、意外にも車の全体的な品質感を判断する上で重要な手がかりとなります。

例えば、スイッチを押した時に、安っぽい「カチッ」という音だけがするのか、それとも適度な抵抗感を伴う「コクッ」という上質な感触があるのかでは、受ける印象が大きく異なります。

ダイヤルを回した時にも、クリック感や適度な重みがある方が、操作しているという実感を得やすいでしょう。
パワーウィンドウのスイッチを操作した際の、窓が上下するスピードや静かさも確認したいポイントです。
こうした細かい部分の作り込みは、メーカーのこだわりが表れる部分でもあります。

視覚的なデザインだけでなく、実際に触れて操作することでその車がどれだけ丁寧に作られているかを感じ取ることができます。
展示車などを確認する際には、ぜひ様々なスイッチを操作してみてください。

心地よい音を探す!「聞く」ことで感じる車の性能

ドアの開閉音に隠された作りの良さ

車選びの際に、ドアの開閉音を意識して聞いたことはあるでしょうか。
実はこの音には、ボディの剛性や気密性といった車の基本的な作り込みの良し悪しが表れています

例えば、軽い鉄板を叩いたような「バタン!」という高い音がするドアよりも、「ドスッ」とか「ボフッ」といった重厚で低い音がするドアの方が、一般的にしっかり作られている証拠とされています。
これは、ボディの剛性が高く、ウェザーストリップと呼ばれるゴム部品によって気密性がしっかりと確保されているために生まれる音の違いです。

気密性が高いと、外からの騒音も入りにくくなる傾向にあります。
車に乗り込む前と降りた後、ぜひ自分の手でドアを開け閉めしてみてください。
その時に手に伝わる重みと、耳に届く音に意識を集中させます。
運転席だけでなく、助手席や後部座席のドアでも試してみると、その車の隠れた実力が見えてくるかもしれません。

エンジン音や走行音は心地よいか

エンジン音や走行中に聞こえる様々な音は、運転中のBGMのようなものです。
これが心地よいと感じるか、それとも不快な騒音と感じるかでドライブの体験は大きく変わってきます。

まずはエンジンをかけた時の始動音を聞いてみましょう。
静かに始動するのか、それともスポーティーな咆哮をあげるのかは、車の個性そのものです。

次に試乗の機会があれば、加速していく際のエンジン音の変化に耳を澄ませてみてください。
力強く盛り上がっていく音が好きな人もいれば、できるだけ静かな方が良いという人もいるでしょう。

また、一定の速度で走っている時には、タイヤが路面を転がる「ゴーッ」というロードノイズや、風を切る「ヒュー」という風切り音がどの程度車内に入ってくるかも重要なポイントです。

静粛性を重視するのか、あるいは運転している実感を得られる適度な音を楽しみたいのか、自分の好みと照らし合わせながら判断することが、後悔しないための鍵となります。

自分だけの空間を彩るオーディオの音質

好きな音楽を聴きながらのドライブは、格別な時間です。
そのためカーオーディオの音質も、車選びにおける大切なチェックポイントと言えます。
もし可能であれば、普段スマートフォンなどで聴いているお気に入りの曲を実際に車内で再生させてもらうことを強くおすすめします。

なぜなら、いつも聴いている曲でなければ、そのオーディオシステムの本当の実力を判断するのが難しいからです。
チェックする際は、まず全体のバランスを確認します。
低音は力強く響くか、ボーカルなどの中音域はクリアに聞こえるか、シンバルなどの高音はきれいに伸びるか、といった点に注目します。

ボリュームを少しずつ上げていった時に、音が割れたり歪んだりしないかも確認しておきましょう。
近年は標準装備のオーディオでも音質が良い車が増えていますが、車種やグレードによってその性能は様々です。
自分の耳で直接確かめることで、カーライフの満足度を大きく高めることができます

意外と重要!嗅覚でチェックする車内の「匂い」

新車特有の匂いと中古車の注意点

車内の「匂い」は、快適なドライブに欠かせない要素ですが、見過ごされがちなポイントでもあります。
特に嗅覚は記憶と結びつきやすく、不快な匂いは車に対する印象を大きく損なう可能性があります。

新車の場合は、接着剤や樹脂部品などから発生する特有の匂いがあります。
この匂いを「新車の香り」として好む人もいますが、一方で化学的な匂いが苦手だと感じる人もいます。
こればかりは個人の感覚によるため実際にドアを開けて乗り込み、自分がリラックスできる香りかどうかを確認することが大切です。

一方で中古車の場合は、さらに注意深いチェックが必要です。
前の所有者が使っていた芳香剤や、食べ物の匂いなどが残っていることがあります。
一度車から降りて新鮮な空気を吸った後もう一度乗り込んでみると、最初の印象では気づかなかった匂いを敏感に感じ取れることがあります
シートやフロアマットに染みついた匂いは簡単には取れないため、入念に確認しましょう。

エアコンから出る風の匂いもチェックしよう

車内の匂いをチェックする上で、エアコンから出てくる風の匂いは絶対に見逃せないポイントです。
エアコン内部は、湿度が高くホコリが溜まりやすいため、カビや雑菌が繁殖しやすい環境にあります。

もしエアコンをつけた際に、酸っぱいような、あるいはホコリっぽいような嫌な匂いがした場合、内部が汚れている可能性が高いです。

確認する際は、エンジンをかけてからA/Cスイッチをオンにし、送風口に顔を近づけて匂いを嗅いでみます。
特に、中古車を購入する際には重要なチェック項目となります。

嫌な匂いがするということは、エアコンフィルターが汚れているか、さらに内部のエバポレーターという部品が汚れているかのどちらかです。

フィルター交換だけで済めば良いですが、エバポレーターの洗浄となると追加で費用がかかるケースもあります。
快適な空調は心地よいドライブの基本ですので、忘れずに確認するようにしてください。

五感の総仕上げ!試乗で「運転感覚」を味わう

アクセルやブレーキの反応は自分に合っているか

車の運転における基本操作、それがアクセルとブレーキです。
この二つの反応、つまりフィーリングが自分の感覚に合っているかどうかは、安全で快適な運転に直結します。

まずはアクセルペダルをゆっくりと踏み込んでみましょう。
踏んだ量に対して、車が思った通りにスムーズに加速してくれるかがポイントです。

反応が敏感すぎて少し踏んだだけで急発進するような車もあれば、逆に深く踏み込まないと加速しない、やや鈍感な反応の車もあります。
どちらが良いというわけではなく、自分が運転しやすいと感じる特性かどうかが重要です。

次にブレーキです。
ペダルを踏み始めた瞬間からしっかりと制動力が立ち上がり、踏み込む力に応じて細かくコントロールできるブレーキが理想的です。
いわゆる「カックンブレーキ」になりやすい車は、同乗者を不快にさせてしまうこともあります。
信号での停止や、ある程度の速度からの減速など、試乗中に様々な場面で試して自分との相性を確かめてみてください。

乗り心地を左右する路面からの振動

乗り心地は、車の足回り(サスペンション)のセッティングによって決まります。
路面の凹凸を乗り越えた際に、その衝撃をどのように乗員に伝えるかは、車種によって大きく異なります。
試乗をする際は、できるだけ路面が綺麗な道だけでなく、少し荒れた道やマンホールなどの段差がある場所も走ってみるのが理想です。

段差を越えた時に、「ドン!」という硬い突き上げるような衝撃が来るのか、それとも「トン」と柔らかく衝撃を吸収してくれる(いなしてくれる)のかを感じ取ります。
一般的に、スポーティーな車は足回りが硬めで、ファミリー向けの車は柔らかめに設定されていることが多いです。

また、カーブを曲がる際に車体が大きくグラッと傾く(ロールする)車は、不安に感じる人もいるかもしれません。
乗り心地の好みは人それぞれです。

自分が長時間の運転でも疲れにくいと感じるか、また、同乗者も快適に過ごせそうか、という視点で判断することが大切です

静粛性は十分か?車内での会話のしやすさ

車内の静粛性は、運転への集中力を高めるだけでなく、同乗者とのコミュニケーションを円滑にするためにも重要な要素です。
どれだけ素晴らしいオーディオがついていても、走行音が大きすぎるとその性能を十分に楽しむことができません。

試乗中は、エンジン音やロードノイズ、風切り音といった外部からの騒音が、車内にどれくらい侵入してくるかに意識を向けてみましょう

特に、一般道からバイパスや幹線道路など、速度が上がる場面では騒音のレベルも変化します。
速度を上げた状態でも、助手席の人と普通の声の大きさで楽に会話ができるかどうかは、静粛性を判断する良い目安になります。

もし一人で試乗している場合は、ラジオを小さな音でつけてみて、その音声がはっきりと聞き取れるか試してみるのも良い方法です。

静かな車内は、長距離移動での疲れを大きく軽減してくれます。
これもまた、カタログの数値だけでは決して分からない、体感してこそ分かる大切なポイントなのです。

まとめ

今回は、五感を使った車選びのポイントについて、具体的に解説してきました。
「見る」「触る」「聞く」「嗅ぐ」、そして試乗で「味わう」という一連のチェックは、カタログスペックだけでは決して分からない、あなたと車との「相性」を見極めるための非常に大切なプロセスです。

もちろん、予算や燃費、家族構成といった理性的な判断基準も欠かせません。
しかし、最終的に日々の運転で満足感を得られるかどうかは、こうした感覚的な部分に大きく左右されることが多いのです。

この記事で紹介したポイントを参考に、ぜひ時間をかけてじっくりと、あなたの五感を信じて車と向き合ってみてください。
そうして様々な角度から吟味して選んだ一台は、単なる移動のための機械ではなく、あなたの生活を豊かに彩るかけがえのない「パートナー」となってくれるはずです。
後悔のない、最高の車選びが実現できることを願っています。

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